会長就任のご挨拶
2020年10月6日 12:36

水土会会員の皆様

                水土会会長 小前隆美(昭和47年卒)

 先の総会における議決を経て新しい「水土会」が設立されましたことを、衷心よりお慶び申し上げます。初代会長に選任されましたので、会の運営に向けた思いの一端を述べ、先輩方のご指導を仰ぐとともに、会員諸兄のご協力をお願いしたいと思います。

 本会は、これを組織する会員相互の親睦を図り、併せて農業土木学及び地域環境工学の発展に寄与することを目的に掲げております。まずは、新しい活動を企画・推進することよりも、この会が安定して存続し確実に新入会員を迎え入れていく組織としてその基盤を重厚に整えていくような運営に努めたいと考えます。外国で日本人に会うと親しみを覚え、都会で同郷者に会うと話が盛り上がるように、どこにいても水土会の会員であることで信頼と互助の気持ちを交し合える組織に醸成したいと思います。日常に入り込むことなく、会員へのお知らせメールが届いた時だけ会員であったことを思い出し、関心をもってお知らせの内容を見ていただくことができる、そして内容に反応していただける、そのような距離感が適当であろうと考えています。

 以前の「水土会」は、平成29年度の会員名簿によると会員数が約750名、そのうち住所が開示されかつ更新されている会員はおよそ3人に2人でした。1/3の会員は、卒業直後の住所や就職先を登録して以降、職場での異動や生活の変わり目でつながりが切れていったように思います。農業農村整備と就職先の縁の有無が背景にあるのかと考えましたが、そうではありませんでした。しっかりと連絡が取れる会員の中に多様な業界で活躍する仲間の姿を実感しました。会の目的には農業土木学及び地域環境工学の発展に寄与するこが掲げられています。それは大変重要なことですが、会員相互の親睦を図ることが会の第一目的です。恩師や現役の先生方と語らい、関連のある業種の仲間、また多様な業種に身を置く仲間と交流することはとても楽しく有意義なことです。未入会の同期の仲間にぜひ入会を勧めていただきたく、よろしくお願いいたします。

 会員数が増えれば増えるほど、若い会員がいつでも情報交換できる熟達の会員がいる組織が増えます。業種間の情報交換も進みます。会の存在意義が高まり、この会が安定的に成長する機構が形成されます。年次や職域を超えて仲間意識が共有されるゆるやかな組織の礎を、会員の皆さんと共に固めてまいりたいと思います。「礎は堅固に、運営は温かくしなやかに。」で頑張ってまいります。ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 後になりましたが、以前の「水土会」で役員や事務局を務めてこられた諸氏、並びに新「水土会」の設立に尽力いただいた方々に対し深く感謝申し上げ、就任のご挨拶といたします。